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【施術レポート】肩関節周囲炎に対する衝撃波治療器の有効性について

 衝撃波治療器(ショックマスター)は、慢性的な疾患に対し衝撃波を用いて炎症反応を生じさせ、痛みの部位周囲の代謝活性が増加することにより、新生血管形成を促進し組織の治癒を促すというものである。
 効果が実証されている疾患に足底筋膜炎、肩関節石灰沈着性腱炎、変形性膝関節症などが挙げられており、当院においても往々にして実施をしている。

衝撃波治療器を導入してから令和2年3月までで当院に来院された患者の中で、『肩関節の拘縮、疼痛、運動時痛』を訴え、かつ『衝撃波治療を実施した例』は17例あった。当院の方針では慢性疾患に対する衝撃波治療の頻度は、5~10日に1回、それを8回行うと定めている。17例の中で、拘縮が酷く、発生機序がはっきりせず、疼痛の部位も特定しにくい例(所謂、五十肩)は12例、他に石灰沈着性腱炎が1例、酷い拘縮がなく「なんとなく動かしにくい」「筋肉痛のような痛み」などの不定愁訴が主な例が4例であった。
 先に述べた頻度での治療実績については、石灰沈着性腱炎、不定愁訴の患者に関しては総じて有効であったと見られる。衝撃波治療実施前と実施直後の肩の可動域に明らかな改善が見られ、自覚他覚ともに効果が実感でき、規定の8回までに衝撃波を終了した。
 肩関節周囲炎(五十肩)の患者12名に関しては、症状が改善し規定の8回で終了した例は4例あり、6例が8回を超え治療を続行もしくは他の治療法(中周波治療器等)に移行、2例は事情により来院できず規定回数実施する前に治療を中断した。
衝撃波治療の実施直後に疼痛の軽減、可動域の僅かな改善があると訴えた例もあったが、経時的に再び元の疼痛、運動制限が現れる例がほとんどであり、他の石灰沈着性腱炎などの疾患に比べ治癒は遅い印象である。その理由として、患者の訴える疼痛の発生部位が明瞭でないことがある。肩関節の前部、側部、後部から鎖骨下部、上腕後面、肘関節付近にまで痛みが波及している例も見られた。肩関節周囲炎(五十肩)の機序や本態については現代の医学でも未だ明確に解明されておらず、滑液包や関節包の癒着、変性による炎症が考えられているものの、衝撃波の照射部位を的確に判断することは困難が伴う。
とはいえ、直後の僅かな改善を繰り返していけば結果的に治癒までの期間の短縮が期待できる可能性はある。肩関節周囲炎の治癒までの期間は個人差が大きく一概には言いにくいが、数カ月から長いと1年以上かかる場合がある。当院で衝撃波治療を実施した患者に関しては概ね半年ほどで症状の逓減を見られる為、平均的な治癒期間よりは短縮できているのではないだろうか。術者は変性し炎症が起こっている部位に確実に照射していく必要がある。また、肩関節の拘縮による代償運動で発生し得る、患側僧帽筋や肩甲挙筋、菱形筋等の硬結、筋スパズムを衝撃波治療により緩解し、結果的に症状を和らげる効果は望めると考えられる。

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