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【施術レポート】足底腱膜炎に対する衝撃波治療器の有効性について

 足底腱膜炎の治療法として、安静保持、インソールの使用、足底筋群や下腿屈筋群のストレッチや手技療法などがあるが、長期にわたりなかなか改善しない例が多い。そこで、近年着目されているのが衝撃波治療である。1988年にドイツで偽関節に対する体外衝撃波療法(ESWT)が初導入され、その後上腕骨外側上顆炎、石灰沈着性腱板炎や足底腱膜炎などの慢性的疾患への有効性が証明され、ヨーロッパを中心に普及してきた。

 当院で導入している圧力波治療器(酒井医療(株)製)は体外衝撃波治療器と異なり拡散型圧力波を照射するため、焦点がなく、広範囲の筋・腱の治療に適しているとされる。

 衝撃波治療器を当院に導入して以来、足底腱膜炎と判断され、かつ衝撃波治療による介入を行った患者20名(40代~70代の男女)に関して、衝撃波治療の有効性を考察してみると、概ね有効であったと言える。評価の方法に関しては患者自身の疼痛を主に10段階のPain scaleを用いて表現するなど主観的な愁訴に基づくものであるが、衝撃波治療の実施直後には患者のPain Scaleは有意に低減し、歩行時の運動時痛による代償運動も改善される例がほとんどであった。当院の方針では慢性疾患に対する衝撃波治療の頻度は、5~10日に1回、それを8回行うと定めており、患者の訴える疼痛部位に集中的に衝撃波を照射していく。治療期間全体を見ても、ほとんどの例において週を追うごとに徐々にPain Scaleの低減が見られた。

 一方で、規定の8回を実施しても改善はするものの疼痛が完全消失しない例も数件見られ、8回を超えて実施する場合もあった。その場合、罹患から治癒までの期間は3~4ヶ月ほどである。足底腱膜炎の原因として、機械的刺激による炎症(オーバーユース)、靴の不適合、体重の増加、加齢による変性などが考えられるが、足の設置や体重移動の仕方など、足部の動作に問題がある場合がある。また近年、後脛骨筋の筋力低下による足着地時の内側縦アーチの落下が原因で足関節に外反力が作用し、足底腱膜炎を生じることも示唆されている [米山 早織, 2019]。逆に、衝撃波治療を4回しか実施していないものの、足の設置の仕方を指導した後、足底腱膜炎の症状が消失した例もある。足底腱膜炎に対して衝撃波治療は有効であるが、改善が思わしくない例に関しては、関連の筋へのアプローチや動作の指導を行っていくことが必要であると言える。

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